停電で過ごした一夜

かつて私が子供だったころ、停電はごく当たり前のことでした。
かすかにではありますが、ろうそくの炎と電気が点いた時のうれしさ、
といったものを覚えています。

あれから50数年、停電というものをすっかり忘れていました。
スイッチオンですぐに電気は点くもの、
電気製品が使える、のがごく当然のこととして認識していました。

ところが、11日の大地震直後から電気が止まり、
そのまま丸一昼夜を電気なしで過ごすことになりました。

その時の心細さといったらありませんね。
とにかく何にもできないのですから。
地震の情報を得ようにも、テレビラジオ、最先端のインターネット、
外界との連絡が一切遮断されてしまったのです。

電気がないと、現代社会では人間なんて裸同然なんですね。

幸い、翌日の夕方近くなって回復しましたが、
被災地では、今なお電気のない状態が続いています。

その心細さ、頼りなさは推し測ることはできません。
どうか、心を強く持ってくださいね。

何もできませんが、心よりお見舞い申し上げます。